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村松 壽晴
スマートプロセス学会誌, 8(1), p.4 - 8, 2019/01
本解説論文では、加工材料にレーザー光が照射されてから加工が完了するまでの複合物理過程を定量的に取扱えるようにするために開発中の計算科学シミュレーションコードSPLICEの概要と各種レーザー加工プロセスへの適用例を実験結果などとともに紹介する。さらに、加工プロセスに対する設計空間を可視化することにより、レーザー加工に付随するオーバーヘッドを大幅に低減させ得る方法として、SPLICEコードをディジタルモックアップ装置として利用するフロントローディングツールとして効果的であることを述べる。
西村 昭彦; 竹仲 佑介*
スマートプロセス学会誌, 6(2), p.74 - 79, 2017/03
ピコ秒レーザーによる点描加工による耐熱FBGセンサの製作とステンレス配管への実装結果についての成果である。実装には、ナノ銀コロイド接着剤を使用した。耐熱FBGセンサの製作には、ピコ秒パルスレーザーと顕微鏡及び微動ステージの組み合わせにより実施した。ステージの等速運動の制御により、1530nmから1560nmの範囲において、半値全幅2から3nmのライン幅のFBGセンサの製作に成功した。500度を超えるナトリウムループの熱膨張の監視技術として、高速炉の保全はもとより石油化学プラントや製鉄設備など、様々な高温産業プラントの安全性向上に資することができる。
榊 浩司*; 寺下 尚克*; Kim, H.*; Majzoub, E. H.*; Proffen, T.*; 町田 晃彦; 綿貫 徹; 角掛 繁*; 中村 優美子*; 秋葉 悦男*
スマートプロセス学会誌, 3(6), p.359 - 366, 2014/11
これまでに水素吸蔵合金は数多く報告されており、純金属ではマグネシウム,バナジウム,パラジウムなどが、合金ではLaNi, TiFe, TiMnなどがよく知られている。これらの中でマグネシウムは7.6mass%の水素を吸蔵できることから、貯蔵量からみると有望な水素吸蔵材料である。しかしながら、水素化物が安定すぎるため、水素放出温度が高いという欠点があり、ナノ構造化,元素添加,合金化など様々な取り組みが行われている。マグネシウムを含んだC15b構造のMgRENi合金も合金化の取り組みの一つである。これまでに様々なMgRENi合金の水素吸蔵特性が報告されており、希土類元素の種類や作製方法等の違いによって水素吸蔵特性や水素化物の結晶構造に違いが見られている。そこで、本研究では系統的に希土類元素の種類やマグネシウムと希土類元素の比率を変化させた際に、結晶構造や水素吸蔵特性等の各種材料物性がどのように変化するかを調べた。